[美術の窓]
■第83回白日会展(3月26日〜4月4日)
思い P100
[大判画像]
2007年 第83回白日会展 1室
記事の抜粋 |
「思い」。昨年あたりから、木原の描く女性のポーズや表情に微妙な変化が出てきて興味深い。以前より、女性の内面性が濃くなったように思う。椅子に対して少し斜め向きで座っている女性。その目線は少し離れたところを見ていて、やや伏し目がちである。手には真珠のネックレスを握りしめているのだが、その灰白色の輝きが首もとのレースの典雅な雰囲気と響き合っている。そして足元を見ると、黒いストッキングの下に白い肌が透けて見える。セレモニーの後なのだろうか。清楚でエレガントな雰囲気が徐々にほどけてリラックスしてゆく・・・・・・。その柔らかな表情と仕草が、女性の持つ色香をほのめかしている。(功刀知子) |